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第79話 まさかの事態チビッ子受難

2011年12月07日 16:59

あれは今から数日前、ほのぼのとした暖かい昼間の出来事だった。前話のとおり体が小さい為に兄弟達にご飯を横取りされていたせいと思われるチューちゃんの歪んだ餌への執着心を矯正してあげる為に、「おなかテンテン!もうこれ以上食べられません」作戦を実行していたわけだが、「カリカリカリ」といつもと違う、やや豪快な食べっぷりの音が気になって、私は何気なく外に目をやった。するとそこには、信じがたい光景があった・・・。


BS朝日だったか、先日ある番組でジャガー(豹)の親子のドキュメンタリーが放送されていた。17年間もその豹を追い続けた力作で、大変感動した。その中の1シーンに、まだ小さい子供が、大きな蛇に食べられ(丸飲みされ)、狩から帰ってきた主人公(母豹)が、命がけで執拗にその蛇を攻撃し、飲み込んだ子供を吐き出させるという場面があった。蛇の胃の中にいた子供はもちろんもう・・・。母豹は、いつまでもいつまでも子供の亡骸を舐めていた。

うかつだった。先代チビッ子が亡くなって以来ここ自宅の庭は、筋金入りの野良猫たちの溜まり場になっていた。そこへ美味しそうなペットフードと子犬を放置するなんて、今から思えばありえないうかつさだ。それでなくとも昔ここで、別れた妻が飼っていたウサギが、連中に食べられたことがある。あれから20年近く経ち、あの悲劇を、私はすっかり忘れていた。


話を戻そう。私が見たのは、チューちゃんのご飯をむさぼり食う、おなかがテンテンに膨らんだ巨大な猫だ。いかにも性格が悪そうな、邪悪な顔をしていた。私が「あ!」という声を出すと、「ち!」という顔をして、ふてぶてしく去って行った。私は、真面目な話、失神しそうになった。あんな番組を見た直後だ無理もない。しかし失神している場合ではない。あの母豹のように、何が何でも奴を捕らえ、吐き出させなければ!例え今さら手遅れでも! ・・・ 私は「チューちゃん、チューちゃん・・・」と半泣きでつぶやきながら、フラフラとあの野良猫を追った。


だがしかし、私は聞き逃さなかった。私が「チューちゃん、チューちゃん・・・」とつぶやくと、「きゅ~きゅ~、きゅ~きゅ~」とハモる音がその時響いていたのだ。空耳ではない。「チューちゃんはきっと生きている!」と、私は確信した。庭中探してみると、居た~~~。隅っこに隠れて震えていた! 私はチビッ子を抱きしめ、顔中を愛撫し、何度も「怖かったろ、ごめんな!ごめんな」と謝った。


耳の後ろに僅かな出血があった。念のため動物病院へ直行。猫によるケガかどうかは不明。たいした事は無いでしょうという診断でホッとした。ついでにワクチンをうってもらった。獣医にこのエピソードを話すと、「野良猫たちは生き残る為に必死ですからね~」と言う。彼らにしてみれば、子犬の餌を横取りするなど、朝飯前なのだろう。「よく考えたら、猫がドーベルマンを食べるはずが無いですよね!(笑)」と私が言うと、先生は「もしそうなっていたら、世界的なニュースになっていたでしょうね!」と笑っていた。そのとおり!あははは!


チビッ子は順調に成長中。3kgそこそこが一週間あまりで5.8kgに。まさに倍倍ゲームだ。朝と夜でも体型が違って見える。この調子ならもうあと数日で、野良猫など問題にならないほどの体力になるだろう。ただ精神的な問題がちと心配だ。よし、今日から対野良猫特訓だ。野良猫に負けない強さを身に着けるぞ。頑張れチューチュー!えいえいおー!

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野良猫にいじめられ、ご飯を横取りされて、しょんぼりするチビッ子。

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「よしチューちゃん特訓するぞ!」 「特訓てな~に?」


野良猫に打ち勝つため猛特訓♪

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豹柄の毛布を用意。やっつけさす。これでもう猫に勝てるはず。「僕、猫なんかに負けないぞ」と言っている。

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パパの膝の上でくつろぐチビッ子。可愛いからもうこれ以上大きくならないでと思っていたが・・・。

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今朝のチューちゃん。まだまだ小さい。気のせいかあの事件以来、余計にベタベタしてくるようになった。早く大きくな~れ。

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ベンチの下が大好きだった野良猫シロ。「フン」という顔。まあ彼らにしてみればね・・・。猫も好きな私には彼らを責める気持ちにはなれないが、矯正は台無し。チビッ子が来たせいで彼らの安住の地は、ひとつ無くなった。(本文の猫は別の猫)
  

 


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