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第201話 紅葉のなか振る舞い酒に酔う

2015年10月10日 13:46

先日療養で来ていた紅葉満開の湖畔を散歩中、糖尿病の発作に襲われた。低血糖症だ。冷や汗をかき、意識がもうろうとし、手が激しく震えだした。ここ最近調子が良かったので飴など糖分を何も準備していない。倒れる寸前になった。チュー太郎と杖のおかげで辛うじて立っていられる状態だった。とうとう意識を失いかけたその時、私の目の前にワインを持った天使が現れた。20代半ばの非常に可愛い女の子。「只今振る舞い酒のイベント開催中で~す。いかがですかぁ~」と笑顔でコップを差し出された。震える手で受け取り、「下さい」と懇願した。きっとアル中(アルコール依存症)のおじさんに間違えられたに違いない。ひきつった笑顔でついでくれた。飲んだのは甘めの白ワイン。これは何だ。今まで飲んだことがないようなフルーティーさ。極上の味がした。私の場合低血糖症の発作は舌に何か糖分が触れた瞬間収まる。この時もこのおいしいワインを一口飲んだ瞬間正常に戻った。あのまま倒れたら地獄行き。まさに天国と地獄だったね。


この女の子は私の命の恩人だったかもしれないということを、本人は知る由もないだろう。実は私も先日山に迷った登山者を助けてあげたことがある。かなり方向音痴な単独登山者。無理でしょうという感じの若者。結局、山荘よりはるか下の、バス停まで一本道のところまで案内してあげ、随分感謝された。情けは人の為ならずというが、彼女に助けられたのはその善行のおかげだったのだろうか。というわけで、お勧め上手、営業上手な彼女に乗っかって、ワインを買うことにした。十数種類一通り試飲したが最初に飲んだワインが一番おいしく感じる。あんな状態で飲んだから、脳に強烈にインプットされたのだろうか。でも何度飲んでも、あれこれいっぱい飲んで酔っ払って最後に飲んでも、これが一番おいしく感じた。値段を見ると意外なことにこれが一番安い。千円そこそこだ。これだけが唯一コルク栓ではない。私の舌がおかしいのだろうか。お金持ち時代、値段に関係なく世界の名酒を楽しんできた私なのだが。


説明書きを読むと、「長野県塩尻市特産のナイヤガラ種を使用しています。ワインの製造工程中において、酸化防止剤などの保存料を一切使用しないワインです。したがってなるべく早くお召し上がりください。」とある。なるほど、だから保存を前提としたコルクは使用していないのか。逆に言うとあっという間に品質が劣化する生モノと言えるかも知れない。もし買うならアマゾンにサイトがあるので製造元の林農園から直に買った方がいいだろう。昨日ニュースで突然知らされたことだが、TPP条約でブドウは即時関税撤廃になるという。ブドウ農園は寝耳に水でさぞ驚愕したことだろう。安い外国産に圧倒され、閉園に追い込まれるところも出よう。このおいしい国産ワインを、いつまでも味わえることを祈るのみだ。

画像をクリックするとアマゾンの販売サイトへ


昔、馬鹿な官僚と政治家が組んで、外圧を利用して大企業の利益のために大規模店舗法を改訂し、結果、広い土地が確保できない都内等を除き、日本中の商店街を絶滅の危機に追い込んだ。日本中にいた商店街の比較的裕福だった商人たちの未来を奪ったといえよう。一流企業に勤める正社員など人口のごく一部。日本を構成する中産階級の重要な部分を崩壊させ、日本中に閑散としたシャッター街と貧困を発生させたあの教訓を、経済にうとい安倍政権は理解できていないようだ。大企業の輸出品の関税が数%安くなって日本が豊かになるだって?アホらし。相場の上下に比べれば、そんなもの大したことない。中産階級崩壊と一般大衆貧困化のリスクとは比べ物にならない。バターが安くなるというが、バターメーカーがさもしい根性を捨てて損得を超えて長期保存技術を進歩させれば、日本中で大量に捨てられているという国産牛乳の無駄を無くせ一石二鳥だがどうだ。この条約で少なくない農家が深刻な事態になるだろう。またまた貧困層発生、ますます少子化加速か。


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ワインのお姉さんに可愛がられた優しい顔のチュー太郎

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紅葉がきれいだった

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道に迷った単独登山者を救ったチュー太郎


 
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