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第183話 成人式の思い出

2015年01月12日 15:08

今日は成人の日。亜熱帯に近い気候の日本において、きりりと涼しく、苦手な虫の類もおらず、そして綺麗な着物姿を数々見れて、一年で最も好きな日のひとつだ。甥っ子や姪っ子たちの年齢から換算して、もし私に子供がいればちょうど成人式ぐらいだろうか。娘の晴着姿なんて、父親はとても感激するんだろうなあ。正直残念でうらやましい。ところで私が年を食ったせいだろうか、最近の二十歳は、とても子供っぽくみえる。飲酒をしているところを見ると、君たちいくつ?と思わず注意したくなる。「ハタチで~す」と可愛らしく返事されるとまるで子供。余計に心配になる。酒類は人をハイにさせる副作用が多い薬物の一種。みんな飲み過ぎに注意してね。


アルコールがらみで、私の成人式には強烈な思い出がある。成人式といえば小学校や中学校の同窓会のようなものではないだろうか。幼馴染が多く、高校や大学の同窓会とは顔ぶれが違う。思えば、中学時代のクラスメイトの女の子は、けっこう美少女が多かった。これが50歳の同窓会なら、残念~と思うことも多かろうが、何せ女の子たちが最も花開くハタチの、美しく着飾る成人式の同窓会だ。男の子たちにとっても、人生で最も楽しい一日のひとつになるだろう。私の場合もまさにそんな期待を持ったワクワクした日だった。中学当時好きだった可愛い女の子が、およそ10人程いただろうか。成人式の日、その全員が、とても綺麗な姿になって私の目の前に居た。17歳の頃何度かデートした子がいたが、それ以外は久しぶりで、とても懐かしかった。


デートした子は、モデル張りの最も美しい子で、無口で近寄りがたい雰囲気があった。男子は皆あの子は恐ろしい女ボスと噂していた。なぜかいつも数人の怖そうな取り巻きの女の子がいた。生意気な子をリンチしているなどの変な噂は信じなかったが、確かに、教師の理不尽なパワハラ的暴言に、「それはどういう意味ですか」と皆の前で冷徹に言い返す場面を見たことがある。成績も良く、教師たちからも一目置かれる存在だった。そんな彼女と17歳のとき夜の繁華街でばったり出会った。何かの用事で来て家に帰る途中だという。私は思い切って「飲みに行かない?」と誘った。ディスコ、今で言えばクラブに誘ったわけだ。不良だったわけではないが私はマセていた。半分冗談のつもりで言ったが、彼女は二つ返事で「いいよ」とOKした。驚いた。


それで馴染みのややこじんまりした店に誘い、一緒に踊って飲んだ。そういえば彼女は舞踊部だった。やはり踊りが上手く、彼女のオーラは圧倒的で、たちまち店員らを虜にした。「いいねあの子。誰?」と何度も聞かれた。大人ぶってもまだ17歳の子供だった私は、20代から果ては50代60代までいる、彼女に向ける男たちの強烈な欲望にたじろぎ、恐怖すら覚えた。だから楽しかったが早々に店を出た。店を出ると、彼女は「ふふ」と笑った。何だか全てを見透かされているようで私は恥ずかしかった。でも、それで信頼を得たようだった。中学時代、丸1年も隣の席に座っていたのに、ほとんど会話したことが無かったが、この夜は気さくに話しかけてくれた。しゃべってみると普通の人間で、意外だった。彼女も私のことをとても意外だと驚いていた。中学時代、お互い強く意識し過ぎて会話ができなかったのだろう。


そしてタクシーに乗って家まで送った。別れ際次の約束をし「車があるといいね。車があると便利よ」と彼女は言った。18になって早く車を買ってねという意味だ。これって彼氏認定?と私は舞い上がったが、学校も違うし彼女は遠い。今のように携帯やネットがあるわけじゃない。どうしても近くにいる子よりは疎遠になってしまう。それは彼女も一緒だろう。まともに連絡も取れず、そうしてやがて彼女とは終わった。そして成人式で久々の再会だ。「久しぶり」と挨拶を交わした。よほど私がじろじろ見たのだろうか、「な~に?」と笑われた。一瞬だが私達が付き合ったことは誰も知らない。妙に仲が良いので皆が怪訝な顔をしていた。あれから3年しかたっていないが、二人は大きく変わっていた。17歳のときは互いに性的に未熟だったが、なにせ美男美女だ。両方とも春生まれだからすぐ21歳。色々な経験を積み、性的に大人になり、すきあらば、すぐにでもベットインする雰囲気が二人にあった。


三次会まで彼女はいた。彼女はだんだん退屈してきているようだった。私もさっさと彼女と抜け出したかったが、ほかの女の子たちにも、久しぶりだし、もうこれで二度と会うこともないだろうし、彼女たちも三次会まで来ていて、入れ替わり立ち替わり、しょっちゅう話しかけられていたので、なかなか抜け出せなかった。そんな中で、中学時代いつも私にやさしくしてくれたクラスメート、世話好きで純情でお茶目な美少女B子が、初お酒で中毒を起こし、私の前で倒れそうになった。あわてて抱きかかえ、トイレに連れて行き、洗面台でゲロゲロする彼女を介抱した。私は抱いたときゲロされ、悲惨な状態にあった。胸が苦しいというので服をゆるめ、ブラもはずしておっぱいと背中をさすってあげた。その時ハっと振り返ると彼女が後ろに立っていた。彼女は、私に冷たく言い放った。「もう皆帰ったよ。あなたが責任もって面倒みてあげて。放置したらその子死ぬよ」


何で俺が?と思ったし、せめて一緒に助けてよと思ったが、彼女は去っていった。やはりブラをはずしたのがまずかったのだろうか。でもそうすると楽になると聞いていたし。人助けも楽じゃないなと汚物にまみれてブツブツ言いながら介抱した私。散々な晴れの成人式だった。 ・・・ と、ここまで書いて、あれ?何かが違うような気がする。B子にゲロされたのは別の日だったような気が・・・だって何かのパーティーでB子が恥ずかしそうに、あの時はごめんねと謝って来たからなあ。いや、でもやはり成人式しかないだろ、あれ? まあ、それにしても、あれから30数年。あの美しいA子は、どんな人になっているのだろうかと想像してみる。どこかの名家の奥様だろうか。幸せな人生を送っていることを願う。私の人生を狂わしたB子は、おそらくどこかで元気なおばちゃんをやっていることだろう。


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3歳になったチュー太郎は、犬年齢からいえば20代半ばぐらいだろうが、小さい頃に去勢されているのでそれより若干精神年齢が低い感じ。まだとても子供っぽく、ちょうど成人式の頃といったところだろうか


 
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