第166話 カラス軍団の復讐

2014年05月08日 13:36

まるでヒッチコックの世界だった。恐ろしかった。状況はこう。朝8時ごろチュー太郎が庭をブラブラしていたところへ、何を考えたのか一羽の子供カラスが降りてきて無警戒にチュンチュン遊んだ。そこへ忍び寄る毎日鳥肉を食べているケダモノの陰。チュー太郎が、無邪気に遊ぶ子カラスを素早く襲い爪でゲットした。可哀想にその子は、ひっくり返って腹を見せた。その間わずか数秒。今まさにその丸いお腹をチュー太郎がかぶりつこうとした瞬間、私は慌てて「マテ!」をかけた。ピタリと止まるチュー太郎。子カラスは七転八倒しながら生垣に逃げ込み、何とか脱出した。良かった良かったと思ったが、それで終わらなかった。それからが大変だった。


ひとことで言って、とんでもない雰囲気になった。大きな群れだったようで、上空は、カラスの恐ろしい声に覆われた。威嚇も半端ではなかった。大型のカラスがこちらに向かって何度も何度も突進してくるのだ。ちょうど先日BS朝日で放送されたBBCの動物ドキュメンタリーで、カラスの知能が想像を絶するほど高く、さらに群れの中で知識が受け継がれるために、研究が始まった50年前よりも水準がずっと上がっているということだった。うちを取り巻いたカラスの群れの水準がどれほどのものだったのか分からないが、カラスと目が合った私の印象では、かなりのものだったと思う。「かんべんしてよ」、「チュー太郎にはちゃんと言っとくからさ」、「それにマテをかけて子供を助けたのはオイラだぜ」と私は怒り心頭の親カラス?に語りかけた。


そういえば数年前、ひとりで堤防を散歩している時、私は一羽の子カラスを助けたことがある。手すりに絡まっていて、そのままでは間違いなく死ぬことになりそうだった。そこで何とかしてあげようとしたのだが、複雑に絡まっていたしパニクっていて暴れるので、助けるのにずいぶん苦労した。たっぷり一時間ぐらいかかっただろうか。その時も大勢のカラスに囲まれた。最初は敵対的だった。「子供のカタキ」と誤解され襲われそうだったので逃げようとも思ったが、子カラスが可哀想だったので何とか助けようとした。するとやがて空気が変わり、こちらの意図が分かったのか喧騒が止み、驚くほど静かになった。固唾を呑んで救出劇を見ているようだった。そしてついに救出に成功した。子供は元気に飛び立った。その瞬間空気が一変した。その時の騒ぎを今も覚えている。カラスたちはいっせいに鳴きだした。あれは喜びの声だったと思う。


BBCの番組は面白かった。次回も楽しみだ。動物たちへの愛情が深まった人も多いだろう。私はひょっとしたらカラスに守られていたのかもしれない。何となく幸運が続いていたような気がする。あの日以来不思議なぐらいカラスを見かけなくなった。ま、仕方があるまい。そうだ、庭の木が3階建て位でかい巨木になっている。鳥たちのために放置してきたが、あまりにうっそうとしているし、これを機に、気分転換にバッサリ切り倒そうかな。

20140507_180952_convert_20140508132320.jpg
鳥食いのケダモノ。 ゲージから出してという顔

20140505_161902_convh20140508132108.jpg
ゲージから出てリビングで寛ぐ二人。キスされまくりの状態

20140507_180357_convert_20140508132240.jpg
とんでもなく大きくなってしまった庭の木。外から見た様子。鳥たちの憩いの場だったが



スポンサーサイト


コメント

  1. wonwon | URL | tYvW6C8E

    私も聞いたことがあります

    カラスが逆襲するという話は、私も聞いたことがあります。

    カラスを駆除するために追い払うのであれば、徹底した態度で
    臨まなくてはならないと。さもなければ、反撃されて大変なこ
    とになると教えてくれた人がいました。

    ヒッチコックの映画は私も遠い昔に見たことがありますが、今
    でも恐かったという思いが残っています。今思えば、真っ黒な
    色が不気味に感じたのかもしれません。

    その意味では、黒の衣装をまとうカラスもドーベルマンも、世
    間からみると、同じような境遇に思えてなりません。

  2. チューちゃんのパパ | URL | -

    Re: 私も聞いたことがあります

    カラスが黒ではなく純白だったり
    トキのような艶やかな色だったら
    その賢さを褒め称えられ、大人気
    だったかもしれませんね。
    否でも鳴き声が怖すぎるか。
    大勢のカラスに吠えたてられ
    今回本当に怖かったっす。

  3. つくし | URL | -

    初めまして。本日11時40分に柴犬のつくしが肝臓の病気で旅立ちました。4日前からは一切食べようとせず、見守る私たち家族はとても辛かったです。「愛と死をみつめて」とはこのことか・・・と思いました。辛くてもその時はまだつくしはそこで息をして、撫でれば温かい体温があったのに、今は住み慣れた小屋で冷たくなった身体で横になっています。明日、動物霊園に連れて行き最期のお別れをしてきます。あまりに辛くて、「ペットロス」で検索、貴ブログにお邪魔しています。初訪問でこんな重たい話で申し訳なかったです。しかし、この辛さの先輩のお話はとても慰めになりました。ありがとうございます。明日は、つくしに今までの感謝の気持ちをこめて送り出します。

  4. チューちゃんのパパ | URL | -

    Re: タイトルなし

    はじめまして
    そうですか4日前から・・・。
    食べれなくなるのを見るのは
    本当につらいですね
    思い出すと、今でも涙が出ます。

    私のつたないブログが
    少しでもお役に立ったのなら
    書いたかいがありました。

    つくしちゃんは、家族皆から
    深く愛されていたのですね
    ご冥福をお祈りします

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://doberman05.blog100.fc2.com/tb.php/179-54af409e
この記事へのトラックバック