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第194話 名古屋のドーベルマンその後

2015年06月23日 13:24

名古屋で起こった脱走ドーベルマンによる4人咬傷事件、その後はどうなったのだろう。某テレビ局がその後を取材してくれて、たまたまそれを数日前に見た。幸いにも、心あるボランティアのドッグトレーナーの方が、調教を試みていた。名古屋ではこうした方々の努力のおかげで、殺処分は激減しているのだそうだ。でも何せ相手は4人もの人に傷を負わせた50kgを超える大型犬だ。どんな調教をするのだろうと見ていたら、正面に仁王立ちしてなだめるという、かなり疑問が残る行為をしていた。結果猛烈に吼えられ、怖がるインタビュアーに「ああこの子は今怖がってるんですよ」と笑っていた。まさにそのとおりで、あえてこういう行為をするのには、何か深い訳でもあるのだろうかと技術論的に興味を持った。(ちなみに馬の場合、初めて会う子の前に仁王立ちは禁物です。危険だし普通嫌われます)


保護施設の係官は「保護犬にとってベストは飼い主のもとに戻ることだが、原状ではあの飼い主に戻ることはありえません」と断言していた。いずれにせよ、引き取り手がなければ殺処分だろうから、前科持ちの50kgを超える4歳になる雄の大型ドーベルマンだが、誰か引き取ってくれないかと願ってやまない。この子は、おそらくウチのチュー太郎の兄弟と思われる。それほど遠くない所だし、断耳してあったが顔はもう全く瓜二つ、この番組でアップを見た瞬間、私は息が詰まった。比較的長い時間この子が映っていたが、吼える表情も、しょんぼりする姿も、もう見れば見るほどそっくりだった。もしかしたら、チュー太郎をブリーダーから引き取るとき、10匹ほどいた元気な子犬たちの中の誰かなのかもしれない。超かわいかったあの子犬たち。思わずあの子たちの運命はそれぞれどうなったのだろうかと思った。


正直胸が痛む。飼い主は70代の人。飼われていた所は、庭が無いかなり乱雑とした感じの家だ。しかも二匹も飼っている。この条件では、よほどの調教技術が無ければ犬を不幸にするだろう。もう一頭が家の外にある鉄製の階段を叫びながら駆け回っていたが、滑って今にも転げ落ちそうだった。大型ドーベルマンは小犬とはわけが違うのだ。私なら、自分があの家に住んでいるのなら、二頭も大型ドーベルマンを飼わないだろう。広い庭がある今の家ですら、70歳を過ぎたら二頭も大型ドーベルマンを飼おうとは思わない。単身だから一頭ですら難しいだろう。でも、ドーベルマンを愛してやまない私は、自分の調教技術を過信して、70歳を過ぎてもドーベルマンを飼おうとするかもしれない。この事件を他山の石にして、自分の健康やら気をつけたいし、色々考えたい。


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心優しいチュー太郎。ストレス無く自由に走れる庭のおかげ?


前方の犬に猛突進しようとするチュー太郎を必死に抑えるパパ。コツは飼い主と仲良くなること。挨拶を交わしたら少し落ち着いた。片手で撮影しながらだからちょっと変だが、制御はこんな感じ。緊張感を無くす為あえて優しく話しかけ続け、歩くペースを遅めたり早めたり止まったりする。リードは緩めながら横に引く。



野良猫にも優しいうちのドーベルマン。普通ドーベルマンって見ただけで吼えるなど猫と仲が悪いと思うが、幼少の頃一ヶ月入院していた動物病院に居た自由に歩き回る主猫に、やさしく励まされていたのか、退院するとき仲良く挨拶をしていた。とても感動的で微笑ましい光景だった。そのなごりか




 
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第193話 深い詩だったのね

2015年06月08日 00:59

(注;今回は犬の話無しで政治的です) 今日(7日)、全編ビートルズのナンバーで構成したミュージカル映画がBSで放送されていた。他の人が歌うのはどうかと思ったが、なかなかいい内容だった。彼らの曲について私はかなり詳しいつもりでいたが、この映画を見て、その半分も理解していなかった事に気づいた。メロディーやハーモニーなど音楽的な部分は暗記しているほどだが、詩の内容はそれほど理解していなかった。ジョンレノンにすっかり騙された。彼はインタビューでこう言っていた。「適当にかっこいい台詞を選んで作ったタダの言葉の羅列。皆誤解しているよ。深い意味なんて全く無いよ」と。本人がそう言うのだから「そうなのか」と私も思っていたが、しかしそれは大嘘だという事が今日はっきり分かった。おそらくまだ若くて少々ひねくれ者だったジョンが、変に崇拝されるのを嫌い、自分を安く見せるためにそう強調したのだろう。


映画の重要な部分は反戦運動だ。「共産主義の脅威」から「国の存立と国民の生命財産を守る為」と称して「集団的自衛権を行使」して地球の反対側のベトナムに派兵した米政府。その結果は数百万人もの犠牲者が出る大惨事となったが、現在両国は、まるで同盟国のように仲が良い。ベトナム軍とアメリカ軍が南シナ海で合同軍事演習を行うほどだ。あの戦争は事実上アメリカの完敗。同じ戦争あとの友好同盟といっても日独は無条件降伏した結果の対米同盟であって、これとはわけが違う。だから余計にあの戦争が如何に無意味だったか、殺された数百万人の犠牲はいったい何だったのかと思わずにはいられない。映画ではベトナム反戦運動の中でレノンの曲が流れる。正義の反戦運動と容赦なくそれを弾圧する政府。今から見れば政府の行為は狂気の沙汰だが、独善に浸っていた当時の政府は、平然と国民に嘘をつき、残虐行為を正当化していた。


しかしアメリカの政治家や官僚たちは、事あるごとに憲法への忠誠を徹底的に誓わされる。憲法をないがしろにしたナチスなどとはそこが違う。憲法とは権力者である政治家や官僚たちの独善暴走暴力から国民を守る民主主義の最後の砦だ。だから、武器を持たない反戦運動家たちが、この運動には正義があるという世論の支持を得て、最終的には勝利できたのだろう。あのまま戦争を続けていたら一体どうなっていただろうか。何の意味も無くさらに数百万人のベトナム人が殺されていたかも知れない。映画は、ミュージカルという形式で、反戦平和運動に貢献したレノンらの功績を称える気高いものだった。


この映画を見てふと日本の現状を思った。おりしも池上彰の隣国に関する番組を二日続けて見た。内容は反戦平和とは真逆。隣国への蔑視と敵意を婉曲に煽る好戦的な内容だった。本人は自分が何をしたか自覚しているのだろうか。自分は公平な有識者と思っているかもしれないが、言っている事はネトウヨと大差ない。何でもかんでも日本が絶対善で向こうが悪いという姿勢は典型的な独善で、先進国欧州の知識人から見れば下劣の極み。戦争の種をばら撒いているようなものだ。独善はヘイトスピーチと重なると危険度倍増だ。誰とは言わないが、米議会で演説することに妙に興奮し、兵士(自衛隊員)に戦地で血を流させる事によって日米「血の同盟」を謳い国威高揚したがっている「あの」連中が、憲法学者がこぞって「違憲」というのを「へのかっぱ」のごとく嘲笑い集団的自衛権に邁進する様相を見て、正直寒気すら覚える。


ちなみに一点だけ。池上氏が盛んに強調していた「1905年の竹島編入に韓国は異議を唱えなかったのに・・・」というくだり。その頃ってたしか・・・と気になって調べてみると、その10年前には日本による支配に異議を唱えていた王妃が、「王宮を襲撃した日本人武装部隊に探し出され辱められ惨殺された(英文Wik)」ような時代。そればかりか、Invasion(侵略)に抵抗し死んだ「英雄レジスタンス(日本から見ればテロリスト)」の数は併合前後合わせて1万人を超えるという。その中には過酷な拷問で獄死した無抵抗の平和運動家の女子中学生までいるというのに「異議を唱えなかった」とはこれ如何に。申し訳ないが、わたくしには理解不能です。すみません

chuchu2015a23
パパのベタベタ攻撃をかわすチュー太郎 平和が一番だねチューちゃん