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第127話 不気味な散歩

2012年10月29日 12:29

昨日は霧が濃かった。ここのような深い森の中で濃霧に視界を奪われると、遭難など下手をすると命に関わる。また、森には熊など危険な野生動物が居る。霧が音を吸収するのか、シーンと静まり返った薄暗い森の中で、時々恐ろしい悲鳴が響く。鹿の鳴き声だ。これが不安を倍増させてくれる。幽霊でも出てきそうなぐらい不気味な雰囲気の中、一人では、到底散歩する気にはならないだろう、それぐらいこういう時の森は恐ろしい。でもワンコには運動が必要だ。こんな時でも、頑張って散歩に行くしかない。それが犬を飼う者の責任というものだ。チュー太郎は、いつもの時間が来ると「散歩散歩♪」と、ソワソワしだした。


チュー太郎は、霧を見るのが初めてだったのだろうか。それともやはりいつもと違うこの不気味な雰囲気に、何かを感じたのか。あるいは本当に何か得体の知れないものが、近くに居たのだろうか。この日は、明らかにいつもと違う様子だった。前に出ようとせず、トボトボとした足取りで落ち着きがなかった。この子は、図体は、もうかなりデカイが、まだまだ子犬だなあと、つくづく思う。今日アップした動画は、そのときの様子だが、もう家に到着寸前で、霧も薄くなって、だいぶ明るくなってきているのに、それでもまだ妙に私にベッタリしている。何かを言いたげな表情で。



先日雨の中、散歩中に大きな鹿に出会い、その時も相当ビビっていたが、これはどうよ? この表情は、ようするに「パパ、ボク怖いでちゅ」と言っているのである。思わず笑ってしまうほどの可愛らしさだが、しかしドーベルマンとは、正にこういう状況のとき、何者かから主人を守る為に開発された犬種のはず。頼りになる先代チューちゃんなら、こういう不気味な雰囲気の中、奥深く入って行っても、全然怖くなかった。あの子は、森の王者のような風格があり、何が来ても絶対に守ってくれると思わせてくれた。チュー太郎は全く逆。パパが守ってくれると思っているようだ。まだ子犬だからか? 調教で私がリーダーシップを取り過ぎたのだろうか。服従し過ぎな感じがする。


これじゃあ熊とかが来たら、パパ一巻の終わりだね。ドーベルを連れているのに安心感ゼロ。本当に怖い散歩だった。 うーん、ガード犬としては失格か。でもまあ、可愛いから、いいかあ~。

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役立たず ・・・ うん?呼んだ?という顔

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暗い濃霧の森は本当に恐ろしい

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暖炉の季節。寒い。そろそろ下山どきか


 
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第126話 紅葉満開だあ

2012年10月20日 14:07

ここ長野県八ヶ岳の山麓は今、紅葉満開。写真は昨日の物だが、前日までの雨があがり、澄み切った青空の下、艶やかな黄色と赤が、感動的な色彩を放っていた。この美しさをぜひカメラに収めたかったが、残念ながら持っていたのは携帯だけ。普段ポケットに入れているから、裸でむき出しのレンズはもうボロボロの傷だらけ。写真が白くにごってしまう。せっかく高性能な一眼レフカメラを所有しているのだから、持ってくれば良かったのだが、なにせでかくて重い。これを持って山から歩いてこの湖まで来るのは相当つらい。結局このカメラ、室内か、家から数メートルぐらいの所でしか撮れていない。カメラを買うなら、携帯性が非常に重要だと、つくづく思う。ミラーレス一眼カメラで映像素子が大きい物。これがベストか。


しかし湖では、でかいカメラを持ったお年寄りがたくさん居た。カメラマニアの人は、あのサイズや重さが、気にならないのだろうか。大したものだ。さぞかし素晴らしい写真を、たくさん撮られることだろう。 そんなカメラマニアのお年寄りに、チュー太郎と一緒の写真を撮ってもらった。私の携帯(スマホ)の操作が分かりにくかったようで戸惑っていらっしゃったが、何とか撮っていただいた。ポーズはこの方の指示。「紅葉と一緒に撮りたいのでワンちゃんを抱っこして」と言われた。もちろん「はい!ありがとうございます!」とカメラマンの指示に従った。一生の宝物になるような、非常に素晴らしい写真ができた。本当にありがたい。実はその前に、別の人にも頼んだのだが、とても嫌そうな顔をされた。年配の女性で優しそうな人に見えたのに意外だった。怖そうに見えた先のお爺さんが、あんなに親切だったことにも驚きだ。出会う人によって、大袈裟だが自分の運命も、全然違うことになるのだなあ~と、ふと思った

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白く輝く写真。レンズの傷が、意外な効果も。

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雨の日の散歩。何かを発見

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危険!前方に黒い影。熊?牛? 大きな鹿が道をふさいでいた

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艶やかな黄色

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鮮やかな赤

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撮ってもらった写真。構図がいい。さすが。

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帰りが山への上りだから湖散歩コースは大変


 

第125話 祝一歳の誕生日

2012年10月08日 11:51

昨年11月下旬にチュー太郎を引き取ったが、逆算すると多分今頃が誕生日だろう。縁あって私の大切な家族になったチュー太郎。遺伝病を抱えて生まれ、繁殖業者から「売り物にならない欠陥品」と判断され、おそらく早期に乳から離されるか餌もマトモにもらえなかったのだろう。同腹とは到底思えないほど兄弟たちより小さかった。ああいう子たちは、そうして早々に命を失っていくのだろうか。業者の周辺の土の中には、そういう子たちがたくさん眠っているのかもしれない。


素人の見学者などのアドレスは、こういう時役に立つだろう。土に埋めるよりは、欠陥が安売りの大義名分になるから大幅値引きが出来るので、「ちょっとこの子欠陥がありますから5割引でいいですよ」などと言って売り抜くか、それでも売れなければ、あるいは動物愛好家の同情心をくすぐる作戦に出るか、いずれにせよ大切にはされない幼児なので命は風前の灯、時間の問題だ。実際チュー太郎も、あと数日遅かったら、どうなっていたことやら。


私が行った時ちょうど食事時だったが、兄弟達と体力に大差があったので、食事を取れる雰囲気ではなかった。隅でひとりポツンとしていた。引き取り後、私が最初に食事を与えた時も、少し戸惑っていた。食べれば兄弟が現れ、跳ね飛ばされると警戒したのかも知れない。大丈夫と確信してからの食べっぷりがとても良かったが、引き取るのがあと一日遅かったら、もう体が持たなかったのかもしれない。素早く決断し、状況を理解してすぐに引き取りに行った自分を少し褒めてやりたい。


医療費がかかる事は承知の上だった。何度か危険な状況になったが、何とか生き延びて一歳の誕生日を迎えてくれた。今日アップした写真は数日前の写真。山が寒すぎて風邪が悪化しそうだったので夏日が続く名古屋に下山(でも暑過ぎて一昨日土曜日に山へ逆戻り)。自宅の庭でくつろぐチュー太郎の写真だが、この写真から、この子の性格の良さが伝わるだろうか。おだやかで従順、理想的な性格と言っていい。


初代チューちゃんのような立派さや、2代目のような天才的な才能は見えないが、愛嬌はこれが一番ある。「ねえねえパパパパ」と毎日愛嬌を振りまくチュー太郎。案外一般的な家庭犬には、これが最も優れた才能のなのかもしれない。食事時チュー太郎を邪魔だと跳ね飛ばしていた凶暴な兄弟たちは、今頃、飼い主たちの手を、ひどく焼かせていたりして。 ・・・ 欠陥品と言われ、実質的に「処分」寸前だったチュー太郎が、実は最も優れた才能の持ち主だったのなら、なんとも皮肉な話だ。 人間に翻弄されながらも失われずに済んだ、か弱いひとつの命。一歳の誕生日を、心から祝ってやりたい。

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チューちゃん誕生日おめでとう! 「へ?パパ誕生日って何?」

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誕生日はね、とってもいいことだよ! 「わーい楽しそう」

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今夜はごちそうだからね! 「僕ワクワク!」

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骨付き肉、初体験! 

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「パパうまいよこれ」と、キラリ目を光らす野獣チュー太郎