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第70話 美しい散歩道

2011年09月30日 12:34

今年は早く山を降りる人が多くて寂しかった。猛暑の夏から、いきなり氷が張りそうなぐらいの寒さ。この辺では一番若い私ですら音を上げるぐらいだから、70、80の年配の人たちには、やはりこたえるだろう。親しいご近所さん達が次々に去り、気が付けば私一人になっていた。明日からさらに寒波が来るという。このところ晴天続きだったが、雨も降り出すようだし、私もさっさと山を降りよう・・・と思っていたら、今日(29日)胸がときめく良い事があった。それは、さっき散歩中、道路に落とされたボロ(馬のフン)を拾いに来た、近くの観光乗馬施設で働く20代前半の可愛い女性と、知り合いになり、おしゃべりを楽しんだのだ。もちろん、「寂しいからもう山を降りる~」という私の計画は、その瞬間白紙撤回された。


このブログの読者なら、私が長年人生をかけて(大袈裟!)乗馬をやっていた事をご存知だろう(第20話~参照)。だから乗馬の話ならいくらでも出来る。おかげですっかり彼女と話が盛り上がり、長時間おしゃべりが出来た。また会いましょうと挨拶を交わした別れ際、彼女から「私のブログをぜひ見てくださ~い」と誘われた。ま、勤め先のスタッフブログなのだが、彼女が書いているのだろう。半分営業だとしても、嫌われていないことは確かなようだ。なかなか楽しそうな内容だった。面白い事に、今日アップされているススキの茂る草原の写真、偶然にも私が撮ったシーンと同じのようだ。彼女は馬上から。私はその後ろ姿を。


そう、ご近所に、こんな施設があったのだ。もちろんこの山荘を買った時から、その存在は知っていた。実際何度も利用している。この夏も、4歳児の甥っ子を前に乗せて、ここで乗馬をしている。馬乗りなのに、なぜ避けていたのだろう。もちろん、愛馬との辛い別れ、ペットロスの為に、とても乗馬倶楽部へ行く気になれなかったからなのだが、もうひとつ別の問題もあった。それは・・・そういえばその時、私を担当したスタッフはたぶん彼女だったはずだ。嫌な思い出だ。いきなり上から、「かかとをさげてー!」と大声で注意され、その時ベストバランスで騎乗していた私は、「はあ?」とカチンと来た。だからスタッフの顔を見ていなかったが、おそらく彼女だったろう。その魅力的な体型に見覚えがある。


自分の乗馬技術と知識に一定の自負を持つベテラン馬乗りにとって、この手の「乗馬初心者なのに乗馬指導員」というナンチャッテ指導員から、上からガミガミ乗馬技術について言われるのは、苦痛以外の何物でもない。競技会等で私と切磋琢磨してきた、私をよく知る人物が居るような倶楽部なら、そういうことはありえないだろうが、まあこれも不徳の致すところか。でも、誰だって、お金を出してまで、意味不明な罵声を浴びたいとは思わないでしょ。日本の乗馬クラブは、とかく罵声を浴びせる所が多い。インストラクターが「選手のため」としょうして怒鳴りちらし、怒鳴られた選手は「先生様!」と全面的に服従する。これを日本では美しい光景だという。実際ジュニア選手の親などは、泣いて喜ぶ。これは日本独特の「スポ魂」文化なのか。大昔と全然変わっていない。乗馬クラブでは特にそれがひどい。なんとかならないものだろうか。指導技術を勉強し、ぜひ反省してほしい。


話を戻す。彼女によれば、乗馬料金が半額になる会員制度というのがあって、月会費は5千円だという。でもHPをみると、あれれ、「千円」だ。どっちが本当なのだろう。彼女は入社してまだ2年だそうだから、おそらく彼女が間違えたのだろう。会員になれば、親密度が上がり、彼女たちとこうやっておしゃべりしたりする機会が増えるのだろうか。5千円だろうが千円だろうが、それなら安いものだ。施設内に喫茶店があるので、ランチをしに通うのも悪くない。でもどうだろ、しょせん客と店員か。彼女たちは忙しく一緒に一生懸命仕事、私はそれを眺めているだけ。これでは友達にはなれまい。他の会員でも居なければ、「お一人様」の孤独な疎外感を、たっぷり味わう羽目になるだけだろう。テレビで、ある女性がレストランへ行き、「お一人様ですか?」と聞かれ、「悪い?」と言い返す、笑えるシーンを見たことがあるが、あの気持ちがよく分かる。実際独り者が一人でレストランへ行くと、孤独な疎外感を味わう事が多い。だからだんだん行かなくなってしまう。


一人で楽しめるのは、散歩ぐらいなものだ。そこに愛犬が居れば最高だ。最近NHKBSで再放送した「プリズンドッグ」を見て、今の私にとって犬の存在がいかに大切か痛感した(この感動的な番組について後日またあらためて書きたい)。最近カルビーのCMで、古代ギリシャの哲学者アリストテレスの名言を、面白く妙訳・意訳したものがある。いわく、「友人(とも)がいなければ、誰人(なんびと)も生きてはいけないだろう。たとえ他のあらゆるものが手に入っても。」 


あの番組で、犬がいかに素晴らしい友になるか、そしてその素晴らしい友を得て、プリズンに収監されている青少年犯罪者達がいかに変わるか、荒廃しきっていた彼らの心が、どれほど救われるか、それをあらわしていた。この番組の腕で、犬たちが天使のように見えたが、大袈裟に美化しすぎ?・・・いや違う。それは、まぎれもない事実なのだ・・・だから、最後の別れが、あれほど辛く悲しいのだ・・・。


さあ早速昨日の彼女の所へランチに行こう(今現在30日)と思ったら天候が悪い。やはりあまり良くない事なのか。森の木々も、「やめた方がいいよ」と言っている様な気がする。そうだ、町へ行って、ワンコを見に行こう。まだ飼う決心は付いていないけど、見るだけ見てみよう。今日は5%引きだし。(ナンノコッチャ)


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洗濯物が乾いた頃に散歩に出発。

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昨年までならワンコも準備開始。

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山荘全景

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森を抜けると美しいススキの草原が。愛犬と一緒ならもっと美しく見えるだろう。

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乗馬倶楽部の彼女とお客さん

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散歩コースの終着点。森を抜けると雄大な景色が現れる。

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時々真っ赤になることがある。そういう時は感動して時間を忘れ立ち尽くす。

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おかげで帰りは日が暮れる。真っ暗になると非常に危険だが、星が恐ろしくきれい。

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第69話 男と男の戦い?

2011年09月25日 17:07

山荘の周辺はもちろん木だらけである。荒廃する日本の林業全体の問題をここでは論じないが、この山も当然のように間伐などしてくれないから、周囲の森林は年々弱体化している(間伐をしないと森はどうなるか、興味のある方は調べて欲しい)。しかし個人が勝手に木を切ると、「山に木が無くなり大変」、という今では現実離れした昔からの考えが有る為に、ここでは切ることを厳しく制限されている。馬鹿な話である。結果、ますます森の弱体化が進んでいる。また、おかげで、どんどん成長する木が山荘の周囲を覆い、洗濯物が乾きにくい、夜空の星が見えにくくなったなどの弊害も出てきている。大木に成長した木は、最早素人では手に負えない。ナントカするためには、いろいろなところを回って許可をもらい、伐採業者を手配し、大金を支払い、間違って家が押し潰された時の準備までしなくてはならない。まったく、大変な話だ。だが例外的に正式な許可を得ずとも切る事が許される場合がある。台風などで木が傾き、人や家に危険が迫っている場合だ。今回はそれに当てはまる。私は、独自の判断で、家の近くの傾いている木を切ることにした。


台風が過ぎたある日、テレビを見ていたら、今まで普通に見えていたBSが見れなくなっていたので、様子を見に行くと、アンテナは異常なし。微動だにしていない。周囲を見渡すと、やっぱりあった。白樺の木が一本傾いていた。もし変に倒れて家に向かってきたら大変だ。家が壊れるだけでなく、最悪私の命にも関わる。何年掛かるか分からない国等の許可を待っている暇など無い。緊急避難処置という理屈で切る決意をした。だが用意できる道具は、折りたたみ式の小さなノコギリのみ。たしか980円だ。電動チェンソーが有ったはずだが見当たらない。自宅へ持って行ったか・・・。はたしてこの安っぽいノコギリで、この大木を倒せるのか。到底不可能に思えたが、家をつぶされない為には今切るしかない。小さな啄木鳥やビーバーでも倒せるのだ。きっと出来るはずだ。今から考えればかなり危険で無謀だが、私は切り始めた。


私はきこりではない。ただの素人だ。だから事前に勉強を始めた。こういう時ネットは本当に便利。家に巨大な図書館があるようなもので、多くの情報が得られた。様々な文献を読んである程度の知識を得たのち、作戦を練った。なにせ道具があれだ。途中でダメになったらお手上げになる。ノコギリに余計な圧力がかからないよう、あらゆる注意をはらわなくてはならない。その上で一番大切なのは、倒れる向きを確定させる事だろう。傾斜等を計算し、絶対に間違えが起こらないよう慎重に切れ目を入れる。いわゆる「受け口」というものだが、セオリーから行くと、倒す方向は、当然斜め下になる。しかしそちらには家がある。だから、セオリーとは逆の、斜め上に倒さなくてはならない。通常そんな危険な事は出来ないが、幸いにも木はそちらに傾いている。そこへ受け口を切れば、計算上斜め上に倒れるはずだ。また、チェーンソーではなく、貧弱なノコギリだから、逆に時間に余裕を持って少しずつ確認しながら切れるはず。よしこれで行こう。


小さなノコギリで大きな生木を切るのは、困難を極めた。切れ目を深く入れるのは不可能だったので、ビーバー作戦で行った。少し切っては圧力が遮断された方から新たに切れ目を入れ、切られた部分を取り出す。そして圧力フリーになった状態の所でまた切れ目を入れる。その繰り返しで少しずつ受け口を削り取った。土壌弱体化のせいで強風に対抗できず傾いたとはいえ、健康で若い立派な木だ。太さもけっこうある。その身はびっしり詰まっていて、石のように重く固い。まるで、「切られてたまるか!」と、必死に抵抗しているような強靭さだ。 ・・・チェーンソーではなく、貧弱なノコギリだった為に、この木とのファイトを、たっぷり味わう事になった。それは、両者命がけの、本物の戦いだった。不安定で軟弱な地盤の上でセオリーとは逆の斜め上の方向に倒さなくてはならない。倒れるまでは何が起こるかわからない。私はこの木に潰される恐怖と戦いながら切り進めた。頑なにノコギリの歯を跳ね返そうとする白樺の木。戦いは延々と続き、そしてとうとう最後の時が来た。戦い終わって、この木がゆっくり倒れ始めた時、私は、思わず感傷的になった。 風のせいか気のせいか、その時、周囲の木々が騒いだように感じた。山へ来るといつも森の精霊たちと親しく語り合う私だが、この一件で嫌われたかもしれない・・・。

それにしてもあの強靭さ。 私は、あの若い白樺に、男を感じた。私も男だ。負けてたまるかと頑張った。あれはまさに男と男の戦いだったのだ。


さあこの木をどうしよう。このまま放置して腐らすのは申し訳ない。美しい白樺なので、工芸品とか、なにか有効利用できないだろうか。そういえば肺癌で無くなったあのご近所さんは、趣味で上手にいろいろな木工製品を作っていたな。教えてやるよとおっしゃっていたが、その前に亡くなってしまった・・・。 そうだ、暖炉の薪にしよう。それがいい。私に倒された白樺君よ。立派に有効活用させてもらうよ。(合掌)

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リビングから見た光景。間伐がされていないため、うっそうとしている。私は、特に夜、森の木を見ていると、彼らと何か語り合っているような気になる。例えば山に到着した時、「ただいま。帰ってきたよ」と語りかける。すると、「お帰り」と言われるような気がする。童話の読み過ぎ? しかし確かに一本一本の木にそれぞれ表情があり、私は何かを感じる。

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枝ではない。奥の木が傾いて危険な状態。弱体化した土壌のため些細な事で木が傾く。

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木そのものは健康だった。軽そうに見えるがビクともしないほど重い。人の上に倒れれば、ひとたまりもなく潰される。

第68話 強烈な寒さ

2011年09月23日 02:47

今夜は冷える。今居る山(長野県八ヶ岳の近く)は、今夜すっぽり寒気に覆われたようだ。こういう時は、一杯やりたいところだが、最近飲み過ぎなので、今週は禁酒と決めた。あと一日なので頑張ろう、と寒さに震えながら自分に言い聞かせる。

最近ヒマなので、何でもいいから目標を立てる。あまりにも簡単な目標だと、達成を楽しめない。というわけで、今の私にはそう簡単ではないが達成可能な目標、すなわち数日の禁酒を今挑戦中だ。ああ、早く目標を達成し、浴びるほど祝杯をあげたいものだ、と言うのは冗談だが、あああでも、土曜の夜が待ち遠しいなー。


人間誰にも、欲望と欲求不満がる。こういう我慢、あるいは禁断症状を味わうのは、悪い事ではないらしい。空腹は最良の調味料だともいう。そして欲望との戦いへの訓練、その結果としての欲求不満の軽減、それらは、中庸に身を置く糧となるはず。これは、古代ギリシャの哲学者アリストテレスの幸福主義に影響を受けた考えだが、そうやって楽しめば、我慢もさほど苦にならないのだ。哲学万歳。

私が我慢しているものはなんだろう。女?(正確には女体?)、いや違うだろう。相思相愛の感情でもなければ、それに大した価値はない。では金? 今の私がいったいどこに使うのだそんなもの。 では車は? いらない。山歩きに不要。買い物だけなら軽で十分。 オーデイオは? 今ので充分。 では子供か? 甥っ子たちで充分だ。 う~ん、困ったな、これじゃあ、「なんて不幸な奴」と、アリストテレス先生に叱られそうだ。


そうそう、良いテレビが欲しかった。古いテレビが燃えたのを機に、購入の為ネット等でテレビを厳選した。楽しかった。どれにしようか迷いに迷った。昨年数十万円もの予算で購入した母親のテレビ。年寄りには画面が大きい方がいいだろうということで大型のものを購入したが、う~ん、いろいろな面でイマイチだった。大きいせいか画質も評判ほど良くないと感じるし、ダブルチューナーで外付けHDDに録画できるタイプだが、いろいろと想像以下で、まだ発展途上なシステムという印象を受けた。

母には悪いが、今回はその教訓を生かした。選んだのは日立製のテレビ。このメーカーは不人気なせいか、値段が驚くほど安かった。なんとこの5月に発売されたばかりの42型モデルで、7万円そこそこだ(価格コム最低価格)。ところがこの機種、HDD内蔵(大容量録画装置内蔵ということ)で、しかもそれを他社製BDレコーダーや持ち運び自由なカセット型HDDにコピーする事が出来るというからすごい。内蔵型は外付けHDDより、やはり操作性がずっと良い。さらにこの機種、なんとトリプルチューナーだ。その便利さを知ると、最早シングルは論外として、ダブルチューナーにも戻れない。


番組表を出す。気に掛かったものにどんどん録画ボタンを押す。すると内蔵HDDが、どんどん予約録画してくれる。録画時間がダブっても関係ない。トリプルチューナーだから、ダブっても録ってくれるし、その時でも自由にチャンネルを選んでテレビを見れる。録画したものは、番組にもよるが、CMを飛ばしたり、また、ほとんど音声の質を変えずに早送りで見たり出来る。画質も良い。42型のアドバンテージで、それより大型の機種よりもきめ細かい。黒の表現も優れている。動きも発色も、いずれもかなり良い。この一年の進歩が、とても大きかったのだろうか。あの昨年の他社製高級機に抱いた画質の不満が、ほとんど感じられない。うん十万円も出して昨年あれを買ったのは大馬鹿だったと悔やむ。だって、値段が4分の一で、こっちの方がすっと良いのだから! ・・・ク~~~。


以上中庸について考えてみた。贅沢してベストを選んで「オーマイガー!」。まあこれぐらいかとある意味割り切った安い製品が、思わぬ満足度と幸福感を。やはりそういうものですかアリストテレス先生。ならば私は、女や金には目もくれず、可愛いドーベルもあきらめ、野良ニャンコと戯れるぐらいにすべきなのだろうか・・・。今まで幸運に恵まれ過ぎてきた自分には、それぐらいでやっとバランスが取れるのか。 おっと、「はあ?」と、あの野良ニャンコに文句を言われそうだ。私が山に居る間は、自宅の庭はあいつの楽園になっているだろうな。テレビを買ったばかりだけど、寒いし、ニャンコの顔を見たいし、もう山を降りようかな・・・(おいおい対糖尿病山歩きは?)


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軽いのがイイ!気軽に動かして向きを変えられる。キッチンから見れてとても便利。

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あやしい目でリビングを覗く野良ニャンコ。愛嬌ゼロ。

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イシュ達のお気に入りだったベンチの下で。たたまれたチビッ子のゲージが物悲しい。

第67話 担当医もびっくり?

2011年09月17日 20:31

担当医も「おお」と言うほどの回復ぶりである。例えばヘモグロビンa1c値は、12.1から7.0だ。自分が一番よく知っているが、体調等々これは、ほぼ同じ条件で計っている。掛け値なしでこの数字どおり改善したとみていいだろう。様々な精密検査の結果、肝臓は脂肪が少し心配だったが、腎臓の状態は良かった。その他にも特に異常は発見されなかった。よかったよかった。本当に良かった。 ・・・ この二ヶ月で何が変わったのだろうか。もちろん処方された薬が効果的だったのが一番だろうが、あまりはかばかしくない結果になる人も居るので、それ以外の面でも何か良い事があったに違いない。今後の為にも、自分の体の事なので、ここは素人なりにいろいろ考えてみよう。


栄養士の先生から個人指導を受けたが、特に目新しい情報はなかった。聞いた話は常識的な話ばかりだった。だから、これといって食生活は変わっていない。いやむしろ先月は、山に遊びに来た弟一家が滞在した一週間、弟の可愛いお嫁さんが張り切り、毎日朝昼晩三食ごちそうづくしだったので、普段よりもかなり大量にカロリーを摂取したはずだ。私のようなダラシナイ者は、一旦ごちそうの味を覚えてしまうと、なかなか元の質素な食生活には戻れない。一ヶ月経った今でもその影響が残っているほどだ。おまけに飲酒量も増えている。その結果体重は、二ヶ月前よりも、やはり少しだが増えている。「症状改善には減量が絶対条件!」と担当医から言われていたのに・・・だ。 


この結果は、ある面白い事実を突きつける。闇雲に体重減を迫った、この子憎たらしい担当医(尊大な若いイケメン医師)よりも、栄養士の先生(親切で優しい若い美女。惜しくも人妻!)の言っていた事の方が正しかったのだ。


彼女は、食事の模型を見せながら、比較的ボリュームのある食事を認め、無理な減量は体調を壊す、一ヶ月に1kg以上減量すべきでないと私に説いた。病気と闘うには体力が必要だとも説いた。血糖値等を下げるためだけなら、今は良い薬がいろいろある。95kgから65kgへ、いきなり30kgも減量せよと迫る担当医の乱暴な言葉に私はうろたえたが、よく考えれば「何日で」が抜けている。だから(私にはそう聞こえなかったが)、彼の脳内では、結局のところ彼女と同じ事を言っていた、と解釈すべきだろう。まるで、「血糖値を下げる為に断食しろ!」と聞こえたのは、私の空耳である。そして、あの美しい彼女が言ったとおり、充分な食事をとっていたにもかかわらず、私の数値は、劇的に改善した。


彼女の教えで印象的だったのは、バランスだ。主食とおかず。おかずは偏食せず魚介類、牛肉豚肉鶏肉、植物性タンパク、調理した野菜と生野菜等々をバランスよく摂る。そして、くだもの、酒類もOK、少量だが甘いデザートまでOKだという。食事の模型で説明を受けたが、「え、こんなに食べていいんですか?」と思わず聞いてしまうほどの量だった。ごはん(米)の量など、てっきり一日の量かと思ったら、一食分だった。これが計算して出した私の適正量だという。30kg減の厳命の悪夢から、夢のような天国の話へ。私は思わず彼女の手を握り締め、愛を告白しそうになった、と先生に言ったら、「あ~残念でした。私結婚してルンです♪」とウケた。帰り際彼女が、大きな声で私の名前を呼びながら、駆け足で追いかけてきた。ハアハア言いながら私の腕を掴み、ある物を渡してくれた。「なんだろ、ひょっとしてアドレス?人妻なのに!」などとアホな事を考えながら袋をあけたら、手作りの資料、健康的な食事を実現する為のパンフレットだった。「ありがとう先生!」「お大事に~」と笑顔で去っていった彼女の後姿が、とても印象的だった。ある番組によれば、離婚された男は、何故か人妻にモテるそうだが、あああれがそういう現象だったのか?だとしたら、ラッキーな話である。


話が脱線したが、頂いたその資料を見て、やはり私の食事に生野菜が決定的に不足している事が分かった。そこで私は、ある秘密兵器を購入しに行った。それは、野菜を簡単に、紙のように、あるいは糸のように切る道具だ。前にTVで見た食べ物番組の、ベトナムでのロケでそれを見た。現地の人々は、それで大量に生野菜を摂取しているという。私は、その道具の中に、シンプルな皮むき器のようなものを発見した。そこで早速大きな百円均一店へ行ってみると、様々な物が置いてあったので、とりあえず何種類か購入し、試してみた。それらは、イマイチな、サラダ用には到底使えない(野菜炒めにはピッタリ?)物ばかりだったが、正に望んでいた素晴らしい物がひとつだけあった。ダイソーで買った安っぽい白色の小さな皮むき器だ。その切れ味は、恐ろしいほどで、少しでも指に触れれば、確実に自分の血を見る事になる、極めて危険な品だった。だから最初は怖くてうまく使えなかったが、最近は慣れてきて、上手に切れるようになった。切ったキャベツを周囲にばら撒く事もほとんどなくなった。細くて紙のように薄いキャベツは、どんな料理にも合い、旨味が増す。食感も良くなる。おかげでキャベツの摂取量は、飛躍的に増えた。キャベツはやはり体にいい。この極薄キャベツを食べれば、誰もが実感するだろう。



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山に帰ってきた。もうススキが満開だった。涼しかった。(今はもう寒い)  35℃の猛暑の名古屋が嘘のようだ。 体に一番良かったのは、実は山歩きだったのかもしれない。山歩きは百薬の長?

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5年ぐらい前の写真。体型は当時とさほど変わっていない。体重はむしろ10kg近くも減っている。にもかかわらず思わぬ病に。健康維持は、難しいものだ。

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前の古いブラウン管テレビが出火(燃えた!)ので新たに購入したテレビ。TVオタクが厳選して選んだのがこれ。日立製。最新モデルだが激安。このテレビの素晴らしさついて後日書きたい。