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第20話 最初のロス

2011年02月28日 04:30

このブログの、最大のテーマは、ペットロスなので、愛馬についても少し話したい。私は計3頭の馬を購入した。「ゆき」と「ロン」と「りゅう」だ。最初の馬「ゆき(購入したのはロンが先だが完全な自馬になったのはこちらが先)」は、競技会で好成績をあげる為に、自宅から徒歩数分の毎日通う乗馬クラブとは別に、数百キロ離れた別のクラブにも入会し、そこで高値で購入した馬だ。しかし残念な事に一年ほどで病死してしまった。写真を探したが一枚も無かった。逆光で真っ黒なビデオがひとつだけあったが、堂々たる走りっぷりで・・・美しい。体格は筋肉質で迫力だが、顔は子馬のような、ロバに似た愛嬌のある馬だった。



調教を担当したのは日本の第一人者A。私より一つ年下で、当時はまだ無名だった。この馬は、かなり若かったのに、素晴らしい成績を残した。高値で購入したが、数倍ですぐに転売できそうなぐらい評価を上げた。それは、当時私はまだ経験数年の初心者だったのに、驚くほどの成績を上げた為だ。ある程度乗れれば、馬さえ良ければ、かなりの成績を残せるのが乗馬の世界。素人が乗っても成績を出せる馬が一番好まれる。しかもまだ若馬だ。好景気の頃なら、かなりの高値を呼んだだろう。Aの手腕は際立っていた。



もちろん売る気など無かった。これほどの名馬を再び得ることは難しい。だから何としても病気から救いたかったが、草食動物はお腹をこわしたら致命傷だ。馬は、小腸が非常に長く、精密機械のように正確に折り畳まれている。犬のようなタフさは皆無。もし同じ調子で馬におやつをあげたりすると、物によっては馬を殺す事にもなりかねない程デリケートなのだ。(私は、馬にせんべいやビスケット、怪しげな葉っぱ等をあげている人を見ると、ぞっとする)

彼は結局、疝痛でひどく苦しんだ末に死亡した。可哀想だった。私の最初のペットロス経験だ。スタッフや獣医に、「あらゆる手を尽くしてください!」と涙ながらにお願いしていた。心配で、数百キロ離れた道程を、何度も通ったものだ。だが、すべてがむなしく徒労に終わった。そのうえ、後日、ゆきが亡くなってしばらく経った頃、新車が買えそうな額の請求書が届いた・・・。まあ、それはともかく、名馬を得て、有頂天で、試合が楽しくて仕方が無い、輝かしい天国だった日々から、一気に奈落の底、という感じだった。



次に購入したのは、ヨボヨボの年寄り馬、「りゅう爺」だ。あまりのヨボヨボぶりに、妻や友人やスタッフは、愛情を込めて笑いながらこの馬を「じじい」と、さげすんだ。ところがこれが、とんでもない名馬だった! 棄てる神あれば拾う神あり  (続く)

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最初の馬「ゆき」じゃなく、動物園で見かけたロバ

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妻も大喜び  (写真の事など忘れている)

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馬も犬同様、非常に人になつく

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全国乗馬倶楽部振興協会1級試験の時の様子。合格はしたが・・・

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それから十数年後。比較にならないほど上達している。馬は りゅう爺

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乗馬大会で獲得したリボンの一部。ソファを占領しているのは・・


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第19話 16年前の写真

2011年02月27日 00:58

ドーベルは特に仲間思いな群れ動物なんだなと思う出来事があった。今から16年前、一緒になって3年目を向かえ、とっくに甘いハネムーン期間を過ぎていた頃、あるハプニングが起きた。彼女が、怒り心頭の形相で私を睨み付けている理由は、私が彼女の写真を撮ったからだ。緊迫した空気にイシュもおののいている。こういう事態は、それまでにも何度かあった。楽しい旅行中、美しい景色に見とれ、高揚した気分で、うっかり写真を撮ろうと言うと空気は一変、「写真を撮られるのは嫌だと言ってるでしょ!なぜ人の嫌がる事をするわけ?」等と、夫婦だから容赦なく罵倒された。


家族との写真すら嫌がるpublic self-consciousnessの強い自意識過剰な人は、若い女性には珍しくない。それは分かっているが、しかし言われた方はたまったものではない。楽しい気持ちを台無しにされ、思い出の写真を持つ事さえ許されない取り返しの付かない無念さと理不尽さ、さらには配偶者からの荒唐無稽な変質者(盗み撮り魔)扱いに、相当深い心の傷を負わされる事になる。(言うまでも無くpublic self-consciousnessすなわち公的自己意識は、非常に良い面もある。ボランティア精神などはその代表だ。彼女も社会奉仕活動に非常に熱心だった)


彼女は激怒した挙句、ひとりで帰ってしまった。私がうんざりしていると、イシュが行動を起こした。群れから仲間が離れた事が、気になって仕方が無かったのだ。リーダーである私に対して、盛んに鼻を鳴らし、逸れた者がいる事を知らせる。そしてイシュは、なんと大胆な行動を起こす。イシュと私の2人だけで行こうというリーダーである私の指示を、今までに見たことも無いような厳しい表情で、「間違っている」と、たしなめたのだ。


「・・・チューちゃん分かったよ、ママを探しに行けばいいんだろ? ママの居る方向はこっち。こっちへ行くよ」。イシュが態度を一変させて、うれしそうな足取りでそっちへ向かったのは言うまでもない。  イシュ・・・本当に賢いワンコだった。それにひきかえ人間どもの愚かさよ・・・。


ブログを始めて、古い写真を探していたら、これを発見。16年前か。懐かしいな。この写真を見て、記憶の扉が開かれ、あの時の情景を、まざまざと思い出した。写真て、本当に大切だな、と、つくづく思う。一生の宝ですよ、写真嫌いの方々。

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楽しいハイキングが一変。険悪な雰囲気に怯えるイシュ

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怖くないよう~イシュは何にも悪くないよ~となだめる。もちろんセルフ撮影

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2人で行こうぜ、と言っても足取りが重いイシュ

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はぐれた仲間、いや家族を心配するイシュ

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パパは間違っている、と睨む、名犬中の名犬、イシュ (山荘から程近い原生林にて)




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第18話 愛犬の絵

2011年02月24日 04:50

愛犬の絵を描く事をお勧めしたい。私は、チュータが元気なうちに描いておいて本当に良かったと思っている。私の一生の宝物だ。今や誰でも印刷できる世の中。愛犬の絵は簡単に出来る。写真を拡大印刷し、ボードに貼り付け、その上に絵の具を塗ればよい。それでも書き手の気持ちが入るので、写真よりはるかに味が出る。目などの細部を好きに出来るし、背景も自由に出来る。失敗したらまた印刷すればよい。何度でもやり直しがきく。誰でもそのうち、必ず傑作が出来るはずだ。


絵の具は、このやり方の場合、油絵用がいい。重ね塗りが出来、表現の自由度も高い。本格的にキャンパスに描きたい場合は、先ほどの印刷した物を、カーボン紙で挟むか、あるいは裏面を木炭で塗って、輪郭線を鉛筆等でなぞればよい。修正がしやすいよう、何箇所かマーキングする事を忘れずに。画廊を兼ねた額縁屋さんから何時も「○○さんのタッチは独特ですね」と言われたが、おそらくそれはこういう「輪郭を書いた上に一気に塗り絵する手法」を使っていたからだろう。描いているうちに、やがて輪郭は不要になってくる。そうなれば、本格的な画家に一歩前進だ~。


油彩画は実物を見るに限る。写真で見てもその魅力は分からない。絵には、魂が宿るというが、気持ちを込めた絵には、実物を見ていると、まるで画面から飛び出してきそうな、あるいは語りかけてくるような、そんな生命感がある。それを一番感じ取れるのは、他ならぬ作者だ。他人の評価など関係ない。3枚目の写真の、左の小さな絵は、私が最も気に入っている作品だ。私の作品の中には、他人から称賛された物がいくつかあるが、私はダントツでこれが一番好きだ。あの世で愛馬やイシュ達と再会するシーンをイメージして描いたものだが、私は、この絵を見るたび心が落ち着くし、清らかな気持ちになれる。でも、他人から見れば、これは全く意味不明の落書きにしか見えないだろう。絵を描くと、自分だけがその良さを味わえる、世界にふたつとない宝石を手に入れることが出来るのだ。


愛犬が元気なうちに、絵を描かれることをお勧めします。元気な愛犬を、キャンパスに宿す事が出来ます。私は帰宅すると、いつも玄関に飾ってあるちびっ子の絵に向かって、「チューちゃんただいま」と声をかける。そうすると、にっこり顔のちびっ子が、「おかえりパパ」と言ってくれている気がする。堕ちこんでいる時などは、これがけっこう癒やされます。

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写真と違い表情に自分のイメージが入り魂が宿る

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写真をコピーすればデッサン力が無くてもご覧のとおり。

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左は一番のお気に入り作品 

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中央の作品のタッチ。荒いタッチで一気に描いた。

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ピアニスト。これは輪郭ナシ。やはり味わい深くなる。

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慣れてきたら光や背景などを色々遊んでみる

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サイズはいずれもミニサイズ。3号と4号。本人に贈ったら大変喜ばれた。




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第17話 鋼鉄の気性

2011年02月23日 15:07

チュータ(ちびっ子)がまだ小さい頃、凄まじい雷が轟いた事がある。普通の犬ならひっくり返りそうな大音量だ。しかしこの子は、平然と雷の方を見ていた。耳が悪い?頭が悪い?一瞬心配したが、獣医によれば、時々そういう豪胆な犬がいるらしい。

一般的にドーベルマンは、軍用犬、警備犬、護身用番犬、警察犬として、理想的な犬とされ、その猛勇ぶりは当代随一などといわれる。また、飼い主以外には絶対になつかないなどとも書かれている。どうだろ?私は若干疑問を持つ。イシュもチュータも、安全の為ご近所の子にもなつくよう調教したら、写真の通りになった。この写真ではこわばった表情だが、普段はこの子に愛想を振り撒いて結構なついていた。 誤解があると思う。ドーベルマンは頭が悪い犬ではない。猪突猛進ではないし、リスクを知っている。だから柔軟であるしデリケートな面も多い。ドーベルマンは飼い主の期待に応えようとする習性がひときわ強い。獰猛な軍用犬になる事を望まれれば、結果的にそうなっているだけではないのか?飼い主の期待に応えるため怖いが勇気を振り絞って。



イシュは、見た目はドーベルマンその物の、迫力あるかっこいいワンコだったが、何かとデリケートだった。一方ちびっ子は全く逆で、スリムで可愛らしい(ある意味貧弱な)美しい子だったが、非常に豪胆だった。これこそ巷いわれるドーベルマンの気質なのだろう。でもこれは、持っている素質の違いもあると思うが、育て方による違いも大きかったと思う。最初のドーベルマンは、いろいろな文献等を参考にした、教科書どおりの、徹底した厳しい調教をした。おそらく日本の一般的な、ドーベルマンの調教方法だったと思う。だが近年ネットのおかげで、もっと調べてみると、実は欧米先進国とは、かなり異なるようだ。

スパルタ式は、結果前述のとおりの子になった。まあ飼い犬は、おとなしくて従順なほど良いとされるわけだから、和式を否定するつもりは無いが、外見と違って内面は、神経質な弱い子になったのは事実だ。後年は方針を変えて甘やかしてみたが、性格は変わらなかった。一方ちびっ子は、飼い主がドーベルマンの経験を積み、未熟だった前回よりもはるかに豊富な知識と経験を持って挑んだおかげもあって、前回同様ドーベルマンらしい忠誠心がある上に、のびのびとした豪胆な性格の子に育った。勇気も素晴らしかった。



私の山荘周辺地帯には、熊が出没する。家に近づいてくると、窓を閉め切っていても気配を感じるようで、イシュもチュータも素早く反応した。たいてい夜だ。おもてに出し、「ゴー」と許可を与えると、真っ暗な森に飛び出し、山中に轟く声で威嚇し、追い散らしていた。そういえばテレビ番組で面白い実験を見た。留守番中のワンちゃんを、怪獣の着ぐるみを着た泥棒が襲うという実験で、可哀想にワンちゃんたちは皆、恐怖でパニックになっていたが、唯一ドーベルマンだけが、ひるむことなく勇敢に泥棒を撃退した。それまで犬をいじめて調子に乗っていた泥棒役の人が、逆にあまりの恐怖で腰を抜かしていた。この番組は、家族を守る警護犬として、ドーベルマンは飛びぬけて優れていると結論付けていた。


ちびっ子こそドーベルマンの理想的な姿だとすれば、私は、スパルタ式調教は、ドーベルマンの良い気質を、かなり損ねるのではないか、と思う。

後日談 ちなみに、イシュもチュータ(ちびっ子)もいなくなった年、さっそく山荘近くの木に、恐ろしい熊の引っ掻き傷が見られるようになった。ご近所の人は、「こんなことは20年ぶりだ!」と言っていたが、さもありなん。

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不服だが他人にも従うイシュ。安全の為の調教。

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前話の続き・・・イシュの花壇から離れ、次の獲物を狙うちびっ子

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「いいもの見っけ!」

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「これも荒しちゃえ!」

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たまらず撤去

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不服そうなちびっ子。(可愛い)^^



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第16話 新旧の出会い

2011年02月22日 03:03

第9話「名前失敗」で書いたように、愛犬イシュの死を認めない、あるいは誤魔化す、罰当たりな行為をしたために、私は、きちんとした心の整理が付いていない不健全な精神状態に陥ってしまった。  が、それを一発で目覚めさす事件が、いきなり起きた。ちびっ子が、イシュの花壇(イシュのお墓)を襲ったのだ。


「あ!!!」という冷静さを欠いた私の悲鳴に、ただならぬ物を感じたのか、ちびっ子は、掘り返すのをやめ、すぐにそこを離れた。以来二度とこの花壇に、ちょっかいを出す事は無かった。


不思議だ。これは本当に不思議だった。他の花壇、プランターなどは、同じように、疝痛予防のために厳しくダメ出ししたのに、この頃はまだそういうコマンドが効かず、無視され、もう全て滅茶苦茶に荒らされた。なのに、イシュのお墓だけは、一切イタズラされなかった。


イシュが、ちびっ子に、「ここはダメだよ」と、忠告したとしか思えない。「ちびっ子ちゃん、ここを荒らしたら、さすがに優しいパパでも、すっごく怒るよ~~」と、イシュは、そんなふうに諭したのだろう。  たぶん。
  

ちびっ子はよく、この花壇に寄り添うように寝ていた。ちょうど子犬が母犬に甘えるように。写真が確か一枚だけあったはずだが見当たらない。見つけたらアップしたい。あの光景は、イシュを葬る時を思い出して、とても嫌だったので、私はいつもちびっ子をおこして、花壇から引き離していた。なのに、振り返ると何時の間にか、また花壇の側で寝ている。そんな事がしばらく続いた。まだ本当に小さかったから、母親に甘えたかったのだろうな。 優しいイシュも、きっと、うれしかったに違いない。3枚目と4枚目の写真は、みかんの木と一緒になって、ちびっ子を優しく見守っているように見える・・・。


そういえばイシュは、乳が大きかった。子供を生んだ事は無いが、想像妊娠で母乳がたくさん出た。私が赤ワインを飲み過ぎて、酔っぱらってイシュの横で寝ている時、顔にたくさん母乳をかけられた事がある。自分で乳をカミカミしていると、よく飛ぶのだ。そして偶然私の口に、どばっと母乳が入った。 ・・・これが「美味い!」のだ。ドーベルの母乳って、赤ワインとよく合うんだね。


まあ癖があるし濃厚すぎるから、シラフじゃあ無理だろうけど。獣医に聞いたところ、基本的には牛の乳と同じらしい。ということは、殺菌すれば飲めるが、生は、美味しいが危険ということだね。皆さん真似しないでね。

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噛んだ罰でプチ無視をされるちびっ子   表情に注意
 
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仕方無く庭の探検に出る。 花壇(イシュのお墓)がピンチ!

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ただならぬ雰囲気を感じて撤退。 ・・イシュのボールと自転車が物悲しい・・

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ちびっ子を優しく見守るみかんの木




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